発熱の原因の9割以上は、ウィルスや細菌による感染でいわゆる風邪です。発熱は子供さんが免疫学的学習期にあるために起こるものであり、生体防御系のはたらきを高めるなどのメリット(体外からの侵略者と戦う練習をしたり、作戦を練ったりしています)もあり、多くの場合、解熱剤は必要ではありません(特に、6ヶ月以下の子に解熱剤は使用しないのが普通です)
解熱剤は対処薬であり、治療薬ではありませんので、以下のようなときに使用することをおすすめしますが1日1回程度にして、次の日必ず医療機関を受診して下さい。熱が何日も続いて水分摂取ができないときは脱水症になる場合があります。
解熱剤はこのような時に使用してください。
寝かせて安静にさせ、頭部は氷枕(アイスノン等)で冷やし、わきの下、太ももの付け根などは、氷のう(薄手のビニ-ルの袋に氷を2~3個いれ、氷が動く程度の少量の水を入れ空気を押し出して、輪ゴムで口を閉じ、水が漏れないようにして、これを2重にしたもの)をハンカチなどで包んで(直接あてると凍傷になりますので注意)なるべく小さいものを作り、パジャマや下着で固定するように入れます。わきの下は1箇所だけとし、空いている方で熱を測ります。
乳児の体の約70%が水分です。そこで大切なのが水分の補給になります。食事はある程度は摂取出来なくても大丈夫ですが、乳児の場合、水分は1日に体重1キロあたり約150ミリリットル必要になります。病気の時は一度に沢山飲むと刺激で嘔吐してしまう事がありますので頻繁に少量ずつ飲ませて下さい。乳児、小児用のイオン飲料水が良いかと思います。
けいれんには、つっぱって硬くなってしまうものと左右、対称的にガクン、ガクンするものがあります。けいれんが起きてしまったら、まず落ち着いて下さい。そしてどのようなけいれんが、何分くらい続いたかを観察して下さい。静かに体を横にさせ嘔吐したものの誤飲を防ぐことも大切です。 観察しながら救急車を呼ぶか、けいれんが治まってから医療機関に行って下さい。
絶対に口の中に何か(指やスプ-ン、割り箸など)を入れてはいけません。大声で名前を呼んだり肩をゆすったりして刺激を与えてもいけません。
主治医から抗けいれん剤(ジアゼパム坐剤)を処方してもらい、冷蔵保存し常備しておくことが大切です。
小児の発熱の90%は感染症によるものです。感染症というのは、よく知られているものではカゼ(上気道炎)や肺炎、尿路感染などがあります。
発熱に対して家族が心配したり不安になったりするのは高熱で頭がおかしくなったり、けいれんを起こしててんかんになったりするのではないかということでしょう。実際に発熱時に熱性けいれんを起こしてしまう子はかなりいます。しかし典型的な熱性けいれんであれば8歳頃までには起きなくなるのが一般的です。
また、42度を超すと脳に障害を残すと考えられていますが、麻疹脳炎で42度を超えた子でも、キチンと治り退院した例もあります。ですから発熱だけで怖がることはあまりありません。ただ問題なのは熱のために水分や電解質がとれず、脱水状態に陥ってしまうことです。このときは解熱剤を使い一時的にでも熱を下げてあげ、水分をとれるか試みましょう。
まず冷やすこと。それも頭だけでなく、わきの下や股関節という動脈に近いところを冷やしてあげてください。
以前は熱が出るとすぐ解熱剤を使っていましたが、最近ではなぜ熱が出るのかわかってきた事もあり、冷やしてもそれでも寝られない、水分が取れないようなら解熱剤を使うように指導しています。解熱剤は数時間熱を下げる事ができますが、病気が治らなければまた上がってきます。 風邪のような感染症はウィルスや細菌が侵入することで起こるので、その増殖を抑える防御反応として脳が発熱を促すのです。
カゼのような感染症であれば、4~5日くらいで熱が下がるのが一般的です。それ以上に熱が続いている、あるいは心配な場合は尿検査や血液検査、レントゲン検査を受けることをお勧めします。
けいれんはいろいろな原因で起きます。けいれんが起きてしまったら、まず落ち着いてください。そしてどのようなけいれんが、何分くらい続いたかを観察してください。静かに体を横にさせ嘔吐したものの誤飲を防ぐことも大切です。
観察しながら救急車を呼ぶか、けいれんが治まってから医療機関に行ってください。
下痢とは医学的には便の中の水分の増加のことをさします。普通、便の水分は60~70%程で、水分が増加して80~90%くらいになると泥状便、90%以上になると水様便となり、これらを下痢と呼びます。
少し専門的な話になりますが、原因として乳糖不耐症による吸収できない乳糖により、腸の浸透圧が高まり水分を引きだしてしまい、下痢を起こすといわれています。また細菌の毒素やホルモン、化学物質などが腸管で水分や電解質の分泌を促して起こしてしまう下痢もあります。
原因はいろいろありますが治療はあまり変わりません。おなかを休めること、つまり必要な量の水分と電解質を与えることです。吐いたりせずに飲めるなら少しづつ飲ませましょう。どうしても必要な量の水分が飲めないときは点滴をしてもらいましょう。
よく水分しか取れないから水下痢になると思われる方がいますが、そうではありません。食べ物を食べるともっとひどくなるでしょう。原因が細菌性のものが疑われれば培養検査をしなくてはいけません。そして下痢止めは使えません。体内にこもってしまうからです。この時も原因菌にあった抗生剤が必要です。
子供の感染症に対してはとりあえず必要なのは、水分と電解質の補給です。当面栄養は考えなくても大丈夫です。でもそれほど下痢がひどくなく食欲があるようなら軽くおかゆ程度はいいでしょう。病気を治すのは血液ですし、胃腸を動かすのも血液です。今、病気を治すのに血液がフル回転していますから、胃腸のほうには少し我慢してもらいましょう。
冬になるとカゼによる消化不良が多くなります。経口摂取が出来ない場合が長く続けば、脱水状態に陥ってしまいます。時間をかけて少しずつ飲ませるようにしましょう。
逆に便秘で悪くなることはそうありません。乳児でも飲めていれば4~5日は様子を見てもいいでしょう。母乳であれば母親に便秘がないか、母乳で水分をとられますから充分水分をとるようまた食事内容にも心がけましょう。大きくなってくると好き嫌いが目立ちはじめ野菜などをあまり摂らず食物繊維が足りない子が増えてきています。
また、外で遊ばず運動不足な子も目立っています。これらも便秘しがちです。朝食を食べると腸の動きが活発になるので、トイレに座って排便習慣をつけるようにしてみましょう。
乳児期には母乳やミルクをのむとき一緒に空気も飲んでしまいます。ゲップは飲ませるたびに5~6回させるようにしましょう。
ただ、2ヶ月前後で始まる嘔吐は胃の出口が狭くなって起こる乳児肥厚性幽門狭窄症の可能性がありますので注意が必要です。幼児期に吐く原因はいろいろありますから、頻繁に吐いてしまうようでしたら小児科を受診しましょう。
消化不良(大腸炎)がほとんどです。まずおなかを休ませるために食べ物はひかえさせましょう。冷たくない飲み物を与えて、おなかがすくくらいでいいのです。
便秘のために硬い便になり、肛門周辺が切れてしまうことはよくあります。また下痢気味で肛門部がただれてしまう肛門炎でも出血することがあります。たくさんの黒い血が出るときは注意が必要です。憩室などがあると血が出ることがあります。あとは嘔吐を伴って、痛がり激しく泣くようなら腸重積を考えなくてはいけません。
乳児期であれば、軟らかい便で飲みもよければそれほど心配ないでしょう。幼児期以降であれば、いつも硬い便のようなら浣腸してかまいません。その後は食事の内容を繊維物を多くして、水分をたくさんとること、排便習慣をつけるために朝食後、便が出なくてもトイレで座ってみてください。また家の中でゲームしたりゴロゴロせず、少し外で運動するように心がけてください。
乳児期の肛門周囲膿瘍に併発して痔ろうになることがあります。また幼児期にも硬い便のために肛門近辺が傷ついて切れ痔になることがしばしばみられます。排便後きれいに洗って軟膏を塗ってあげるとよいでしょう。
1994年から国が強制するのではなく、保護者が予防接種の重要性を認識して、子供の健康状態がいいときに個別で接種を受けるように、制度が変わりました。そしてそれによる健康被害をうけた者に対しての救済も行われるようになりました。しかしこのように個別接種にすると、受けるも受けないも自由と思われ、接種率が低下し感染症の流行が起こってしまいます。
感染症は人により軽くすむ場合もあれば、重くなる場合もあります。かかってみないとわからないのですから軽くすむという保証はありません。例をあげると麻疹はほとんどの人が1週間くらい高熱が続きますし、まれに脳炎を起こすこともあります。 もしも、子を持つ友人に子供の予防接種をどうしたらいいかと聞かれたら、受けられる予防接種はすべてするようにすすめます。
重い病気にかからないようにするためのもの
結核、麻疹、風疹、破傷風、百日咳
学業や親の仕事に影響しないように受けるもの
インフルエンザ、水ぼうそう、おたふく
海外、とくに途上国に行く場合やっておいたほうがいいもの
ポリオ、日本脳炎、ジフテリア
母親はこれまで経験した予防接種や感染症により、ある程度ウィルスや細菌に対して免疫をもっています。その一部は胎盤を通して胎児に移行します。ですから赤ちゃんはある程度は感染症にかかりにくいと言えます。しかし母親がカゼをひけば赤ちゃんもカゼはひいてしまいます。移行免疫としては、麻疹は6ヶ月、風疹は9ヶ月、おたふくは10ヶ月、水ぼうそうは1ヶ月くらいまでしかもちません。さらに百日咳、ジフテリア、日本脳炎は免疫をもらえないのです。つまり接触すればかかる可能性があるということです。
生後2ヶ月目からB型肝炎ウイルス、インフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチン、肺炎球菌(プレベナー)ワクチンを始めましょう。任意接種のロタウイルスワクチンは生後7週目から始められます。その後のスケジュールは一緒に考えていきますので、ぜひご相談ください!
はしかやインフルエンザなどのワクチンの製造に卵白を使って作っていましたが、今では使ってないものも多くありますし、卵白が入っていてもアレルギー症状のでかたは卵アレルギーを持っている人と、卵アレルギーのない人でも差がないといわれています。今ではゼラチンによるアレルギーの方が一般的と考えられていますがこれも少ないワクチンが製造されています。
何の予防注射をしても熱が出てしまう人がいます。ワクチンの中に入っている防腐剤によるものかもしれません。こういう場合は年令が大きくなるまで見合わせた方がいい場合もあります。
最近では熱性けいれんであれば、より積極的に接種した方がいいと考えられています。
これはむずかしい問題です。もう一度ツベルクリン反応をしてみる必要があります。BCG接種のテクニックにより効果が発揮できない場合があるのです。
接種後1ヶ月くらいに腫れて小膿疱化するのは正常な反応です。化膿が強く膿がでるようならガーゼを当てて清潔にしておきましょう。
症状として、発疹がある方や、耳の下が腫れていたり、痛みがある方、インフルエンザの疑いのある方、あるいは麻疹、みずぼうそう、おたふく、溶連菌感染症にかかっているお子さんと接触した方などは、お電話で相談していただくか、玄関から入らずに駐車場中央の窓(ここをノックしてね、とあります)からお知らせください。
ウィルスや細菌などの微生物が体内に侵入して増殖し、その結果引き起こされる疾病を感染症といいます。
たとえば、カゼ(咽頭炎)や肺炎、腎盂腎炎などは感染症です。カゼの場合、80%はウィルスによるもので残り20%くらいが細菌によるものです。
たとえばカゼでも、細菌(溶連菌など)によって引き起こされる場合があり、その治療には抗生剤が必要です。ところが残りのほとんどの場合、ウィルスによるものなので特効薬は無く、自分の力(抗体)によって治るのです。
しかし最近インフルエンザウィルスやヘルペスウィルス(みずぼうそう、帯状ほうしんや口唇ヘルペス)に効く薬は発売されています。
寒い思いをしたり、疲れているときなど、自分の体調が悪いときにライノウィルスやパラインフルエンザウィルス、アデノウィルスなどが上気道について起こります。もちろん周りにカゼの人がいればうつります。
乳児期はほっぺたの脂肪分泌がさかんで、赤ちゃんのニキビがでることがよくあります。軽いうちなら炎症止めの塗り薬でいいですが、じゅくじゅくしてひどいときはステロイドの入った塗り薬を2~3日使い、よくなったらまた炎症止めの塗り薬に戻しましょう。月令が8ヶ月くらいになるとだんだんよくなります。
やはりアトピー性皮膚炎の可能性が高いでしょう。ステロイド軟膏で一時的に改善させ、後は保湿クリームなどでのスキンケアが大切です。
やはり長期間使うのは考えたほうがいいようです。ステロイド軟こうを長期で使用した場合の副作用として皮膚の萎縮や毛細血管の拡張がみられることがあります。
また、広範囲に長期で使用した場合は、ステロイドホルモンの自己分泌を抑えてしまうことがあります。
たいていの食事アレルギーは年令とともに治ってくるものが多いようですが、ソバやカニ、エビなどのアレルギーは大人になっても続くようです。
乳児期の母乳、ミルク、でも皮膚症状がでるようならミルクは低アレルギー用のものに代え、母親は卵や牛乳、大豆類の摂取をひかえた方がいいでしょう。これらは3大アレルギーの素なので、皮膚症状などアレルギーが考えられるときは1歳半くらいまでやめておきましょう。それでもアレルギーがでてしまうようなら、他の食べ物やダニなどのアレルギーを持っているか血液検査が必要でしょう。
それほど心配いりません。ほとんどがカゼが引き金となってゼーゼーが起こるものです。以前に比べると治療法も薬もよくなっており、そのときに適切な治療をしておけば後にひきずることもなく、小児期のぜんそくは80%は小学校卒業くらいにはほとんどよくなるものです。
起きあがって寝てられなかったり、水分をとれなかったりしたら受診したほうがよいでしょう。
発作のないときは軽い運動から始めて自信をつけながら増やしていくのがいいでしょう。気管支の熱を上げない関係でスイミングがいいといわれています。
カゼで痰がからんでくると気管支炎となってきます。これは感染症による炎症です。一方、喘息様気管支炎はアレルギーが関与し、気管支粘膜が腫れることにより起こります。気管支喘息と言葉は違いますが、ほぼ同義と考えていいと思います。
いわゆるオクテといわれるパターンだとおもいますが、思春期の伸びはある程度一定で男子で33cm、女子で27cmといわれています。ですから思春期の始まった時の身長に左右されます。
ご質問の10歳の男子の例では、一般的に男子の思春期発来は11歳といわれていますので、あと1年で思春期が開始されたとすると130cm+33cmで、よくて163cmくらいでしょう。思春期が遅いほど最終身長は高くなりますが、それでも2~3cmでしょう。
成長ホルモンの分泌を検査するのに2回の刺激試験が必要で、これに2日かかります。場合により脳下垂体の器質的異常が想定される時はMRI検査をすることがあります。
始めるのは思春期前のできるだけ早い時期が理想です。思春期が始まるまでに正常身長に近づけておきたいからです。終了は骨端が閉じて骨が成熟するまで行います。
また成長ホルモンは、背を伸ばすだけでなく糖や脂質代謝にもかかわっています。成人になっても成長ホルモンは分泌されていて、今若返りの薬として話題になっています。ですから分泌低下のある人は背を伸ばす治療後もできれば少量の治療を続けたほうがいいのです。
ずっと-2SD近辺をたどっているのであればたぶん家族性、体質性低身長なのでしょう。このような成長ホルモン分泌(GH)が正常な低身長を非内分泌性低身長といい欧米で成長ホルモン治療が行われ日本でも報告があります。 欧米ではその効果が肯定的ですが日本では否定的な報告が多いようです。これは日本でのGHの投与量が少ないことも一因かもしれません。またGH投与により骨成熟が促進し結果として成長できる期間を短縮してしまうせいもあるかもしれません。
1986年に報告されてから様々な検討が加えられ、現在のところ、成長ホルモンが白血病を起こすという直接的証拠は認められていません。というのは発症した例を詳細に調べてハイリスクグループを除外すると発症率は、一般の人が白血病になる頻度と変わりないからです。
1938年にヘンリー・ターナー博士は身長が低く、肘のところで腕が外に向いている、首の皮膚がたるんでいる、髪の生え際が低い、性的発達がないという特徴を持つ女子を発表しました。ターナー症候群とはこれらの特徴をもつ先天的な病気のことです。
現在では染色体分析により、ターナー症候群は性染色体が欠けていることが原因だとわかっています。通常、ヒトの染色体は常染色体44本と性染色体2本の46本で構成されます。性染色体はXとYの2種類があり46XYは男性、46XXが女性です。ところがターナー症候群は45XOで一本欠けているのです。またターナー症候群の20%はモザイクといわれる45X /46XXというタイプがあり特徴が少なく診断が難しい場合があります。
身長が低い女児の中にときどきターナー症候群のかたがいます。10年以上前に -4.5SDの低身長ということで養護の先生から紹介されて13才の女児がやってきました。5才くらいのときに女子医大で成長ホルモンの分泌を検査し正常といわれ、翌年には別のクリニックでも検査し正常といわれていました。しかし染色体検査を行ってみると彼女はモザイクのターナー症候群とわかりました。冗談ではありませんよ~。
アメリカでは20年前以上前からやっていましたが、日本でも最近ではターナー症候群とわかれば、すぐに成長ホルモン治療を受けることができるようになりました。高度の低身長を示すターナー症候群にはとても有用な治療ですので診断は的確にすべきと思います。
これは主観的な問題です。多くの場合、親と医者の見方は違うと思います。発熱だけで元気があれば夜中に救急でくる必要はないでしょう。呼吸が苦しそう、ぐったりしていて元気がないあるいは意識がない、けいれんを起こした、吐き続けている、これらは夜間にかかわらず診てもらった方がいいでしょう。
乳児突然死症候群のためうつ伏せ寝が減少して以来、後頭部が平らな乳児が増加したと言われています。ほとんどの場合、乳児が起き上がれるようになった後の数カ月以内に、この頭の平らな状態は消失するとの報告があります。でもやはり仰向けの頭の位置を変換する実践方法としては、1週間ごとにベビーベッドの中で、頭とつま先の位置を逆方向に変換し、幼児の顔は外界の活気のある方向(例えば、部屋の入り口方向)に常に向けさせておくなどの方法があります。
ぜんそくのひどい時には胸は膨らみ胸の中央は陥没します。また乳幼児は脈も速く呼吸も速いのですが呼吸数で20以下/分、あるいは40以上/分は問題でしょう。
何度も続くようならてんかんの疑いもあります。脳波検査や頭のCT検査が必要でしょう。
微細脳障害がある場合もあります。ひどいようなら小児神経科の先生に経過を見てもらった方がいいでしょう。
まず耳が聞こえているかが問題です。母親の言うことがわかっていれば、そのうちしゃべるでしょう。
仮性斜視は時々みられます。外側を向いたとき白目が残らなければ心配ないと思います。やはり心配なら眼科で診てもらいましょう。
成長痛はめずらしいことではなく、よくあることです。昼間の疲れによる筋肉痛だと考えられ、とくに夜に骨が伸びるための痛みではないようです。
夜尿を訴えてくる方はたいてい毎晩認められる場合が多く、修学旅行や林間学校などの宿泊を伴う学校行事を心配されて来院してきます。ほとんどの場合、抗うつ薬と膀胱容量を増加する薬で治療可能です。夜中に起こして排尿させても、はっきり覚醒せず寝ぼけているのであまり有効ではありません。薬を飲むことで2週間くらいで夜尿しなくなります。後は少しずつ薬を減らしていきます。